1分でわかる
← 江戸時代にもどる
化政文化
19世紀前半(文化・文政のころ)
江戸の町の人びとが、本や浮世絵、旅を楽しむようになったのはなぜか。元禄文化とくらべながら見ていきます。
1分でわかる歴史江戸時代
化政文化 まとめ
1. ひとことで言うと
江戸を中心に、出版や浮世絵を通じて、多くの庶民が楽しんだ文化。
笑いや風刺、旅へのあこがれが、人びとのあいだに広がった
笑いや風刺、旅へのあこがれが、人びとのあいだに広がった
19世紀前半、11代将軍の徳川家斉のころの元号「文化」「文政」から、この時代の文化を化政文化とよびます。大都市になった江戸では、安く手に入る本や多色刷りの浮世絵(錦絵)が大量につくられ、町の人びとが気軽に楽しめるようになりました。文化の中心は、上方から江戸へと広がっていきました。
2. 元禄文化とくらべる
| くらべる点 | 元禄文化 | 化政文化 |
|---|---|---|
| ころ | 17世紀後半〜18世紀初め | 19世紀前半 |
| 中心 | 上方(大坂・京都) | 江戸 |
| 担い手 | 豊かな町人が中心 | より広い庶民へ |
| 特色 | 人びとの暮らしや気持ちを生き生きと描く | 笑いや風刺、旅や娯楽を楽しむ |
3. 本が身近になった
江戸には多くの本屋ができ、本を安く貸し出す貸本屋が、町を回って本を届けました。読み書きのできる人が増えたこともあり、物語や笑い話の本が多くの人に読まれるようになります。
| 分野 | 人物 | ようす |
|---|---|---|
| こっけい本 | 十返舎一九 | 弥次さん・喜多さんが東海道を旅する『東海道中膝栗毛』が大人気となった |
| 読本 | 曲亭馬琴 | 長い年月をかけて、壮大な物語『南総里見八犬伝』を書いた |
| 俳諧 | 小林一茶 | 農村の暮らしや、小さな生き物への思いを、わかりやすいことばでよんだ |
| 川柳と狂歌 | 多くの庶民 | 世の中や政治を、笑いにのせて皮肉った |
4. 浮世絵と旅
18世紀半ばに、多くの色を使って刷る錦絵が生まれ、浮世絵は大量に刷られて安く売られるようになりました。美人画や役者絵に加えて、19世紀前半には風景画が人気を集めます。
風景画と旅葛飾北斎の『富嶽三十六景』や、歌川広重の『東海道五十三次』は、各地の名所や街道の風景をえがきました。街道が整い、伊勢参りなど寺社へのお参りを目的にした旅が広まったことで、人びとの旅へのあこがれも高まっていました。北斎や広重の代表作は、文政のすぐあとの1830年代に出されたもので、化政文化の流れの中にある作品です。
5. 学問や政治とのつながり
このころは、国学や蘭学が発達し、地方にも学問が広がっていました。1分でわかる江戸の学問儒学・国学・蘭学
一方で、幕府はたびたび出版を取りしまりました。政治を批判したり、ぜいたくをあおったりする本や絵は、改革の中で厳しく規制されることもありました。1分でわかる幕府の改革寛政の改革・天保の改革など
6. まちがえやすいところ
- 化政文化の中心は、上方ではなく江戸。元禄文化とのちがいとして大切な点。
- 浮世絵は、はじめから多色刷りだったのではない。錦絵が生まれたのは18世紀半ば。
- 文化は、自由に楽しめただけではない。幕府による出版の取りしまりもあった。
7. 1分で深掘り
← 江戸時代にもどる関連テーマ:貸本屋/錦絵/葛飾北斎/歌川広重/伊勢参り
コメント