政治改革と55年体制の変化

1分でわかる

政治改革と55年体制の変化

1980年代末〜2010年代
昭和から続いた政党政治の形は、平成にどう変わったのか。選挙の仕組みの変化を中心に見ていきます。
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政治改革と55年体制の変化 まとめ

1. ひとことで言うと

1955年から続いた「自民党が政権、社会党が最大野党」という構図が、1993年に崩れた。
翌年には衆議院の選挙の仕組みそのものが変わった

1980年代の終わりから、政治とお金の問題をきっかけに「政治改革」が大きな課題になります。1993年、自民党以外の政党による連立政権ができ、長く続いた構図が変わりました。1994年には衆議院の選挙制度が中選挙区制から小選挙区比例代表並立制へ改められます。その後も政党の離合集散が続き、2009年と2012年には政権を担う党が入れかわりました。

このページの立場1MINでは、どの政党や首相が優れていたか、どの政権が正しかったかという評価はしません。制度と政党の配置がどう変わったかだけを確認します。

2. なぜ「政治改革」が課題になったのか

きっかけの一つが、1988年に表面化したリクルート事件です。企業の未公開株が政治家などに渡っていたことが問題となり、政治とお金の関係に厳しい目が向けられました。その後も関連する事件が続きます。

議論は、個々の事件の追及だけでなく、仕組みそのものを変えるべきだという方向に進みました。当時の衆議院は中選挙区制で、一つの選挙区から複数人が当選します。同じ政党の候補者どうしが同じ選挙区で競うため、政策よりも後援会や資金力の勝負になりやすい、という指摘が出されました。

論点出された指摘
政治資金資金の集め方と使い道が見えにくく、企業との関係が近くなりやすい
選挙区同じ政党の候補が競い合い、政策で選びにくい
政権交代政権を担う政党が入れかわりにくい

ただし、これらの指摘が正しかったかどうかは、いまも評価が分かれています。ここでは「こういう理由が語られた」という事実として押さえてください。

3. 1993年に起きたこと

  1. 内閣不信任決議の可決政治改革の進め方をめぐって与党内でも対立が生じ、1993年、衆議院で内閣不信任決議が可決された。
  2. 衆議院の解散と総選挙選挙前後に自民党から離れた議員が新しい政党をつくり、政党の数が増えた。
  3. 非自民の連立政権総選挙後、自民党と日本共産党を除く複数の政党・会派が連立し、日本新党の細川護熙氏を首相とする内閣が成立した。
  4. 構図の転換これにより、1955年から続いてきた政権と野党の配置が変わった。
「55年体制の崩壊」という言い方1993年の政権交代は、しばしば「55年体制の崩壊」と呼ばれます。ただし、これが決まった学術用語というわけではありません。1994年には自民党が社会党などと組んで再び政権に加わるため、「この年ですべてが消えた」と言い切れるかどうかには議論があります。1MINでは、1955年以来の構図が大きく変わった年として扱い、それ以上の断定はしません。1分でわかる55年体制と安保闘争もとの構図はどう生まれたか

4. 選挙制度はどう変わったか

1994年に成立した政治改革関連の法律によって、衆議院の選挙制度が改められました。あわせて、政治資金の規制を強める改正と、国が政党に交付金を出す仕組み(政党助成)も導入されています。

くらべる点中選挙区制並立制
当選者一つの選挙区から複数人小選挙区は一人、比例代表は得票に応じて配分
同じ党の候補同じ選挙区で競い合う小選挙区では原則として一人だけ立てる
投票候補者名で一票小選挙区は候補者名、比例代表は政党名で二票
特徴少数の得票でも当選しうる小選挙区では得票が最も多い一人だけが当選する

小選挙区では一人しか当選しないため、第一党の議席が得票の割合より大きくなりやすくなります。一方、比例代表では小さな政党にも議席が配分されます。この二つを組み合わせたのが「並立制」です。

5. その後の政党の動き

年できごと
1994年選挙制度が改められる。自民党・社会党・新党さきがけによる連立内閣が成立
1996年新しい制度で初めての衆議院総選挙が行われる
1990年代後半野党側で合流と分裂がくり返され、政党の再編が進む
2009年総選挙の結果、民主党を中心とする連立政権が成立する
2012年総選挙の結果、自民党と公明党による連立政権にもどる

2009年と2012年は、いずれも選挙によって政権を担う政党が入れかわった例です。昭和の55年体制のもとでは起きにくかったことが、制度の変更後には起きました。ただし、制度だけが理由とは言えません。そのときの経済の状況、災害や事故への対応、政党内部の事情など、複数の要素が関わっています。

6. まちがえやすいところ

  • 1993年に自民党が消えたのではない。翌1994年には連立の一員として政権に復帰している。
  • 小選挙区制になったのではない。小選挙区と比例代表を組み合わせた並立制である。
  • 制度を変えれば政治が変わる、と決まったわけではない。効果については評価が分かれている。
  • 政権交代は選挙制度だけが理由ではない。そのときの経済や社会の状況も関わっている。

7. 1分で深掘り

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関連テーマ:リクルート事件/政治改革/中選挙区制/小選挙区比例代表並立制/政治資金規正法/政党助成/連立政権/政党再編/政権交代

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